月刊トークス2005年4月号

今月の「月刊トークス」は下記の4冊でした。


[月刊トークス2005年4月号]

  • マーケティング10の大罪 / フィリップ・コトラー
    「返品率や苦情率が高い」「製品が多すぎ、しかも大半が赤字」「マーケティングの責任者が優秀でない」「顧客調査は3年前に実施したきり」「マーケティング部門と他部門のムードが険悪」――。自社を顧みて、これらすべてに「NO」と答えられる人はあまりいないだろう。そう、あらゆる国のあらゆる企業が、多かれ少なかれマーケティング上の過ちを犯しているのだ。
    本来マーケティングは、戦略の推進役のはずだ。ビジネスの「種」を見つけるところから戦略の方向性を見極めるところまで、プロセス全般に責任を負うのがあるべき姿だ。しかし、現実はどうだろう。4Pマーケティングなどといわれるが、ほとんどはそのうちの1つ――プロモーションしか行えていないのである。あれこれ手を尽くしているはずなのに、なぜ多くの企業が一向に成果をあげられずにいるのだろう?
    そこで立ち上がったのが、マーケティング界の重鎮・コトラーだ。コトラーはコンパクトなこの本の中で、市場での成功をはばむ10の要因とその解決策を掲げ、効率的なマーケティングのあり方を示している。「人は充てた。資金も注ぎ込んだ。なのにどうしてうまくいかないのだろう…」と頭を抱えているなら、まずはコトラーの声を聞こう!
  • 「志企業」のすすめ~21世紀に発展する経営の条件 / 天明 茂
    二十一世紀にふさわしい企業と経営者にはいくつかの共通項がある」――本書は、四十年にわたり、会計士として数多くの企業・経営者と関わってきた著者が、企業も一つの「いのち」を持った生命体であるという視点によって企業経営をとらえ、その繁栄の法則を明らかにした書である。その経営理念と手法については、「人と地球が調和する経営」「感動を共有する経営」「幸せ文化を育む経営」「志を貫く経営」の各章において、実在する企業および経営者の具体的事例を紹介しながら、これからの時代、いったい何が大切なのかをわかりやすく説き明かしている。それら一つひとつの事例は大変に興味深く、示唆に富むものばかりで、経営者ならずとも、ぜひ一読をお勧めしたい。
  • 5年後の大市場 / 小宮一慶
    合併買収、ナノテク、少子高齢化、所得二極化、アニメビジネス、バイオ戦争、環境問題…日本はこう激変する。

今回、私が最も特に気になったのは、「マーケティング10の大罪」です。「成熟しきった市場などない。スターバックスは、コーヒー市場が成熟しているとは思わなかったはずだ。」という話には、大きくうなずきました。