一歩一歩の尊さ / 松下幸之助

仕事はいくらでもある。あれも作りたい。これもこしらえたい、こんなものがあれば便利だ、あんなものもできるだろう、と次から次へと考える。そのためには人が欲しい、資金が欲しいと願うことには際限がないが、一歩一歩進むよりほかに到達する道があろうか。それは絶対にない。やはり、一歩一歩のつながり以外に道はない。坦々たる大道を一歩一歩歩んでゆけばそれでよい。策略も政略も何もいらない。一を二とし、二を三として一歩一歩進んでゆけばついには彼岸に到達するだろう。欲しいと願う人も一人増え、また一人増えてついには万と数えられよう。一歩一歩の尊さをしみじみ味わわねばならぬ。 <松下電器産業(株) 松下幸之助>

目標を大きく持ち、前向きに取り組んでゆくと、とかく忘れがちな部分でもあります。「一歩一歩の尊さ」、諭された気持ちです。千里も道も一歩から。遠くを見つめながらも、やるべきことは日々の一歩一歩ですね。感謝。