フューチャー・オブ・ワーク / トマス・W.マローン

トマス・W.マローン氏の「フューチャー・オブ・ワーク」を読了しました。買ってしばらく手に取ろうとしていなかった本ですが、読んでみたらとても面白かったです。

フューチャー・オブ・ワーク / トマス・W.マローン
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われわれ人類は長い道のりを歩んで、古代の狩猟採取の群れから、今日のネットワークで結ばれた分散化された組織に移行してきた。その進歩を可能にしたのは、文字や印刷機、現在のインターネットなどの新しいテクノロジーである。集中化されたピラミッド型階層構造が消える危機にあるわけではないが、新しいテクノロジーは今までになしえなかったほどの規模で、ゆるやかな階層制、民主制、マーケットという、より分散化された方法でビジネスの決定をおこなうことを可能にしているのだ。この世界で成功するためには、あなたの経営方法を、従来からある命令と管理のモデルを超えて、集中化と分散化の両方において調整と育成をおこなうやり方にまで広げなければならない。 ~エピローグより~

一冊を使って、上記↑のことを言っている本です。この言葉に「ピン」と来なかった人は読む必要は無いと思います。しかし私は、この本によって松井道夫さんが言われていることが理論的に理解できました。

仕事をしている中で私が疑問に思っていたこと、違和感を感じていたことが氷解しました。良かった。まさに「フューチャー・オブ・ワーク」ですね。

日本のプロ野球に激震が走っている。その激震の中心にいるのが、ITビジネスの花形「楽天」と「ライブドア」だ。かれらの参入で、古い体質だったプロ野球界に、新しい革命の風が起ころうとしている。 かの渡辺恒夫氏をして、「我々が知らない会社」と言わしめたITビジネスが、実はこれからのビジネス環境を変えようとしているのを、目の当たりにしているのが、いまの日本の状態なのである。 20世紀のビジネス・トレンドは、新しい情報技術(IT)を、より大規模で、集中化されたビジネスの王国を作るということに使ってきた。だが、21世紀に入った今日、新しい情報技術(IT)は、さらに次の段階を迎えている。集中化という長く続いたトレンドを逆転させた民主主義の高まりに、新しいテクノロジーが拍車をかけ、ビジネスにおいて新しい流れをうながす刺激になりはじめているのだ。 電子メールやPHS、携帯電話、インターネットなどの新たな通信テクノロジーは新しい段階に突入して、ビジネス環境に何をもたらすのか? 簡単に手に入る情報がビジネス・シーンをどう変えようとしているのか?このことを意識しないでは今日のビジネスを語ることはできない。 そして、この本の中にこそ、その答えがある。 ITによって、多くの労働者が選択肢を増やし、みずからが決定をくだすために必要な世界各地の情報を、歴史上はじめて、経済的な制約なしに得られるようになってきている。そのために、現在のビジネスでは、かつては限られた組織でしか持てなかった種類の自由を、より多くの者が享受できるようになった。みずから決断することになれば、ただ命令に従うよりも、人々は献身的かつ懸命に仕事をし、創造性を発揮することも多くなる。 このことが、過去の組織では考えられなかった変化をもたらし始めている。未来の分散化された組織を効率的に育てるためには、今までのように上司が決めた目標を率先して達成しようとするだけではなく、組織にできることに関して個々のビジョンを作る必要性が高まっており、この変化への対応をいち早く獲得することが、ビジネスでの成功の秘訣である。 それをいち早く成し遂げた企業の実例を数多く紹介しながら、ビジネスの未来での成功のビジョンを展開する、この刺激的な本はビジネスマン必読の書である。 <レビューより>

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